村田歯科医院/村田歯科 横浜矯正歯科センターです。
舌側矯正、マウスピース矯正や顎変形症(保険の矯正)など幅広い治療を矯正歯科を専門に行う歯科医が担当致します。一般歯科医も常駐しており、一般の虫歯治療、詰め物・かぶせ物(ブリッジやクラウン)、抜歯などの口腔外科処置、小児歯科処置や歯周病治療なども併設の施設で受けることが出来ます。
睡眠時無呼吸症候群(すいみんじむこきゅうしょうこうぐん)という病気の名前を1度は耳にしたことがあるかと思います。その名の通り、睡眠時に呼吸停止(無呼吸)または低呼吸になる疾患です。
実は、矯正歯科の分野でも非常に関係性のある疾患です。ただ、だいぶ以前よりは情報が多くなりましたが、私たち矯正歯科医の中でも、専門的に診断や治療を行う歯科医はまだまだ多くないかと思います。
閉塞性睡眠時無呼吸症候群と中枢性睡眠時無呼吸症候群、あるいは、その混在型に分類されます。
閉塞性睡眠時無呼吸症候群では、激しい「いびき」の症状がみられます。
一方、
中枢性睡眠時無呼吸症候群では特徴的な「いびき」は認められないことが多いです。
閉塞性睡眠時無呼吸症候群にみられる「いびき」は、無音のあと著しく大きく音を発するという傾向・特徴を持っています。
単に「いびきをかきやすい性質」としか認識されず、治療開始が遅れることもあります、要注意です。
原因としては、肥満、家族の病歴(家族に睡眠時無呼吸症候群の方がいる)、アレルギー、咽頭扁桃肥大(アデノイド)、骨格的要因、顔貌形態(下顎後退症)などがあります。
そして、放置すると、心臓発作、脳梗塞、糖尿病、心不全、不整脈、肥満、昼間の眠気によるリスク(交通事故、人間関係の悪化)などの様々な弊害が増加すると言われています。
治療法としては、生活習慣の改善(禁酒、減量、禁煙、睡眠姿勢など)、マウスピース(スリープスプリント)や呼吸機器の使用(CPAP装置の装着)、手術(矯正歯科治療および顎離断手術)などがあります。
今回は、矯正歯科分野での治療について、掲載したいと思います。
「睡眠時無呼吸症候群」と「矯正歯科治療」についてです。
手術を行う治療としては、口蓋垂、口蓋扁桃、軟口蓋の一部を切除し、気道を広げる外科的治療(口蓋垂軟口蓋咽頭形成術)と顎変形症(骨格性の下顎後退症)としての矯正装置と外科手術を併用した外科矯正治療があります。
矯正歯科での治療法としては、矯正歯科の装置と手術を併用した、いわゆる、「顎変形症治療(がくへんけいしょうちりょう)」になります。
「アゴがないんですけど、治ります?」
「シーパップやマウスピースを使って、睡眠時無呼吸症候群の治療を受けているのですが、中々改善しません。矯正と手術をした方が良いのでは?と担当の先生から言われました。」
「いびきがひどいのですが、治りますか?」
「寝ている時に呼吸が止まるのですが、歯並びのせいでしょうか?」
などの理由から初診・相談にいらした患者さんから伺うことがあります・・・・
「ひどいいびきをかきやすい」
あるいは
「歯が出ていて口を閉じてどうしても口呼吸になってしまう。」
などそんな症状を自覚または、ご家族から指摘されたことはありませんか?
眠っている時に呼吸が停止したり、「ガガ~ッ」 っと大きないびきをかいてしまうと、眠りが浅く、日中起きているときにも眠気が生じ、集中力の低下などの症状が現れます。
さらに免疫力の低下、高血圧や肥満、糖尿病など生活習慣病に罹患しやすいとも言われています。
いびきがひどく、「カッ」っと呼吸が止まったり、「ガガ~ッ」っと大きないびきをかいてしまう方は、睡眠障害の専門外来を受診することをおすすめします。
この症状を起こす方の特徴の1つとして、共通の顔貌パターンがあります。
患者さんご自身の印象としては、
「下アゴが小さい」
「下がっている(アゴがない)様に見える」
「口を閉じるとアゴの先端にシワができる」
と感じることが多いようです。
睡眠時無呼吸症候群では、以前は、太った男性の方が多いという印象が強かったようですが、最近では、性差はなく、女性も比較的多いとされております。
睡眠無呼吸症候群は気道が自体狭いことや口蓋、咽頭形態が原因で起こす場合もありますが、下顎(したあご)が後退(下顎が下がっている)しているかたは、仰向けに寝ると余計にアゴが下がり気道が狭くなります。
顔全体の傾向としては、「面長な顔」の傾向です。
「面長」とは、中・下顔面の長さが長いということです。そのうえで、「アゴが無い」「アゴの先端い梅干様のシワが出来る」という方は、要注意です。→ ココポイント
成人では、下アゴが著しく小さい場合、顎変形症(下顎後退症)といって外科矯正治療(保険適応)の対象となります。
顎骨の骨切り手術を行うことで根本的に正しい下アゴの大きさや位置を確保することで気道広くなるのを促します。
矯正歯科での治療は、歯並びだけでなく骨格的な要因による顎顔面の不調和を治す「顎変形症(下顎後退症)」治療です。「顎変形症(下顎後退症)」は睡眠時無呼吸症候群を伴っていることが多く、結果、全て改善する治療になります。
もちろん、顎変形症治療ですから、指定の医療機関と指定医の常駐する医院、病院では健康保険の適応になります。
以前は外科矯正の手術でも下アゴだけの手術が多く、結果的に再発する懸念がありまし最近では技術の進歩により、必要な場合は上下アゴの手術を行い位置を決めて治療をすることもできるようになり、顎変形症治療適応の領域も広がってきました。
睡眠時無呼吸症候群の治療には、顎変形症治療が非常に有効な治療法となっています。
さらに周囲の筋肉のリハビリと正常な舌の位置と鼻呼吸の確立など筋機能療法(MFT)などを行い下アゴが前方で適応する位置での咬み合わせを作ることで睡眠時無呼吸症候群の根本的な改善がでます。
どんな病気でも色々な角度からのアプローチが必要な場合があります。
歯並びや咬み合わせが悪く!
「睡眠時無呼吸症候群」
「いびき」
「睡眠の質がわるい」
「飲み込みにくい」
などの症状を自覚したら、
一選択肢、一選択診療科として、「矯正歯科」もあることを覚えておいてください。
(※ 尚、睡眠時無呼吸症候群(気道にかんする診断)にかんする矯正歯科治療を行う矯正歯科は限られております)
より良い治療法、根本的な治療法にたどり着けるかもしれません。
当院は自立支援指定医療機関(保険の矯正可能)であり、多くの下顎後退症(顎変形症)の患者様が通院していらっしゃいます。
村田歯科医院/村田歯科横浜矯正歯科センター
村田正人
日付: 2023年7月9日 カテゴリ:ブログ, 下顎後退症, 保険が効く矯正, 全身への影響・健康への影響, 医院情報, 口が閉じづらい・アゴのシワ, 未分類, 歯並び, 治療法, 睡眠時無呼吸症候群, 矯正歯科, 矯正装置・治療法, 顎変形症 and tagged いびき, 下顎後退症, 気道, 睡眠時無呼吸症候群, 矯正歯科