村田歯科医院/村田歯科 横浜矯正歯科センター です。
皆様、感染予防対策おこなっていますか?緊急事態宣言の再発令もどうなるのか?いつまで続くのか先行き不安ですが、前向きに頑張っていきたいですね。
当院も新型コロナウィルス感染症対策(COVID-19)への感染予防対策を緩める事なく、また、患者様用の手指消毒液、衣類用除菌剤を受付にてご用意し、日々の診療にあたっていこうと思っております。
「マウスピース矯正」や「マウスピース矯正法」など 最近では、結構耳にすることばですね。
ブラケット(ブレース)を歯の表面に装着するワイヤーを使った矯正に比べて、目立ちにくい透明な樹脂をマウスピースを使用する「マウスピース矯正」が注目されるようになって数年がたちました。
装置を提供する会社もどんどん増えてきて、価格、材質、システムなど様々な特徴を打ち出していますね。
実は、正式に「マウスピース矯正法」という方法があるわけではなく・・・
「マウスピース型矯正装置」が正式であり、「装置」との位置づけになります。
そんな中で、「日本矯正歯科学会」よりHP上で・・・・(少々前になりますが・・・)
「歯科医師が介在しない形でマウスピース型商品が販売され、歯列の改善への有効性を謳うケースが出てきている。矯正歯科治療は、正確な診断や精密な治療計画に立脚して行われるべき医療行為であり、誤ったマウスピース型製品の使用は予期せぬ大きな問題を引き起こす可能性がある」
との見解を発表しています。
患者様自身の判断で独自にこれらの製品を使用し、歯の移動を行うことは、歯科医学的にも非常に危険であるとの警鐘を鳴らしています。
決して、「マウスピース型矯正装置」がダメ!と言っているわけではありません。
勿論、当院でも使用していますし、実は、スタッフや歯科医の友人も使用しています。
これまた勿論ですが、矯正歯科の精密検査を行い、私の方で・・・・
「適応症(マウスピース型矯正装置での治療が可能)」と判断した上でのお話です。
どんなことにも言えることですが・・・・
マウスピース型矯正装置にも「メリット」「デメリット」があります。
その欠点を踏まえ、歯の移動を理解して・・・・
「適応症(治療可能なケース)」の判断や専門的知識が必要とされます。
さらに学会でも・・・
大学病院や学会が認める専門機関、すなわち矯正歯科医を目指すべく基本研修機関において、矯正歯科領域全般にわたる基本的教育、臨床的な技術トレーニングを受けた矯正歯科治療を専門に行う歯科医師による診察、精密検査、診断、治療計画の立案を基に治療を行うことを学会でも推奨しています。
とのコメントもあります。
本来、矯正歯科治療は歯科医師の適否の判断や予想外の事態への対処、治療結果について、責任を持ち対象できる専門的な矯正歯科医が行う治療です。
「安い」「早い」「簡単」「部分矯正だけで治る」など偏った広告、宣伝やネット情報に踊らされずに、自己判断で装置を使用するとそれに伴うリスクが増大することを理解していただくことが大切だと思います。
何度も言いますが、「マウスピース矯正」がダメと言っているわけではありません。
金属アレルギーの患者様にも有効な手段となります。
歯並びやアゴの状態の色々なケースがあります。どんなことにも適材適所があります。
全てのケースになんでもかんでも「マウスピース矯正」ではなく・・・・
専門的な判断のもとご自身が「適応症(マウスピース型矯正装置による治療が可能なケース)」であるということを理解した上で治療を受けていただきたいと思います。
これからも、良い事ばかりを強調するのではなく、矯正治療として「利点・欠点」「メリット・デメリット」「できること・できないこと」を含めて、正しい情報発信に努めていきたいと思います。
村田歯科医院 / 村田歯科 横浜矯正歯科センター
村田正人