一般的には「ブラケットやブレース」という装置を個々の歯の裏側や表側に取り付け、そこにワイヤーを通して少しずつ歯を移動させる治療法が一般的です。特に見た目がどうしても気になるという患者さんには、舌側矯正やマウスピース矯正などを行い患者さんの希望にあった装置を選んでいただいています。また、最新の治療法であるセルフライゲーションブラケット(1)やインプラント矯正(2)(矯正用アンカースクリューを固定源として使用することにより、確実な歯の移動)といった、新しい優れた治療法や装置が出てきており、当院でも積極的に取り入れ、従来、治療が困難だったケースでも、非常に良い治療結果が得られています。
(1)セルフライゲーションブラケット
シャッターやクリップ機能を持つブラケットで、ワイヤーとの間にゆとりがあり摩擦抵抗が少なくない装置です。これにより、弱い力で効果的に歯を移動できるので、矯正治療中の痛みの軽減と、治療期間の短縮ができるのが、セルフライゲーティングブラケットの特徴です。
(2)インプラント矯正
正式には「矯正用アンカースクリュー」といい、矯正治療用につくられた小さなネジを顎の骨に埋め込み、固定源として使用する事により、今までは難しかった歯の動きを可能とし、治療期間の短縮、非抜歯矯正の可能性の拡大や患者様の治療協力の軽減等が行える非常に有効的な治療法です。インプラントと言っても歯を失った場所に入れる大きなデンタルインプラントと異なり、とても小さなネジで埋入も非常に簡単です。治療上必要が無くなった時点で除去します。